今月の頭に出した催眠術のレクチャー(DVD&DLC)が製作者の予想を遥かに超えるペースで売れており、正直ビビっています。

 

商品説明ページにも動画はグダグダと書いていたと思いますが、まさかちゃんと読まずに買っているのでは?と思うくらいです。

 

まぁ、動画はグダグダですが内容に関しては真面目なので、グダグダさを受け入れるコトが出来る方には何か得るものがあると思っています。

 

さて、今回は「催眠術を行なう際の前提」というタイトルにしましたが、ここで言う「前提」はエリクソン催眠でいう「前提(presupposition)」についてではなく、もっと大まかに前提条件や事前準備という意味で使っています。

 

そもそも催眠術とは何でしょうか?

実はちゃんとした定義は決まっていないようです。

一応「変性意識状態へと導く手法」は全て催眠術と呼んでも良いかも知れませんが、これは別に5円玉を紐で吊るして、これぞ「THE・催眠術」という風にやる必要は全くありません。

 

レモンや梅干しを口に入れる噛みしめる姿をリアルに想像して唾液の量が増える、笑っている人を見ると何となくもらい笑いをしてしまう、高所恐怖症の人が高いところにいる自分を想像するだけで足が震える…といったことも変性意識に拠るものだと言えますし、この状態を人為的に起こすのであれば既にそれは催眠術と呼べるのかもしれません。

 

ちなみに、NLPで利用される恐怖症の克服方法なども、その場をまず想像させますが、これは催眠療法のアプローチが由来で、もっというとNLPでは催眠術と言わずに催眠術をセラピーに使うことがあります。

NLPで催眠術を使うのは、成り立ちを考えれば自然なことですし、これに異論がある人は逆にNLP何だと思っているのか気になるところです。

 

少し話は脱線しますが、似たようなことで日本のメンタリストDaiGoにあこがれてメンタリズムに傾倒した人が「オレはマジックをやらない」と言っているという話を又聞きしたのを思い出しました。

 

もう少し補足しますと、日本ではそのメンタリストの影響でメンタリズム=心理学を駆使したものと言うイメージが強くなっています。

実際にはメンタルマジックと呼ばれる分野の技術、つまりトリックがほとんどの原理を占めています(もちろん心理学的な要素を利用することもありますが、条件が色々とあるので実際にはトリックをメインと据えつつ、使えそうな時に心理学的な手法を取るというのが大多数です)。

 

それを理解せずにメンタリストの言った言葉を真に受け、本人は表情で読んでいたわけでもないのに、真似する際に表情を読んでやろうとするのは些か滑稽な感じがしています。

 

話を本題に戻しましょう。

 

催眠術をする際に必要な前提(条件)とは何かという話です。

・被験者がいること

・環境がある程度出来ていること

・術者の服装と態度

・十分な説明

すべてラポールという言葉に含めてしまうことが出来るので実質1つとも言えます(ぉぃ)

 

「被験者」という言葉を使っていますが、呼び方はなんでも構いません。

被験者でも患者でもクライアントでもなんでも良いです。

催眠術をする側の心の持ちようかその時の関係で決まることです。

 

自己催眠でない限り被験者がいなければ始まりません。

それも快く催眠術を受けたいと言ってくれる人です。

 

カウンセリングの一環でやるのであれば、被験者は最初から乗り気ですが、エンターテインメントとして行う場合は色々と障害があるかと思います。

 

特に催眠術を始めたてのころは、友人知人に初心者であることがバレているケースが多いですし、かと言って経験を積まなければいつまでたっても初心者のままです。

 

初心者であることがバレているのはラポール的に良くなく、失敗するリスクファクターとなる場合が多々あります。

友人相手にやる際は信頼関係はありますが、催眠術をやる人としての信頼を新しく作るというのは元々認識されているキャラクターによっては多大な困難があります。

 

バーなどに行く人であれば、その場で会った人に掛ける機会があるかもしれません。

その場合コミュニケーション能力が試されますが、コミュニケーション能力も催眠術をする上で必要なものなので一緒に鍛えて下さい(投げやり)

このブログを読んでいる方は、恐らくマジックを嗜む方がほとんどなので、催眠術が失敗した場合でもマジックを見せて場を取り繕うことが出来るかと思います。

 

私の持論ですが、催眠術師はマジックを、マジシャンは催眠術を勉強したほうが良いと考えています。理由については長くなるので今度の機会にでも…

 

少し話しは戻り、よく知っている人に掛ける場合、初学者であることが知られている場合どうすれば良いか、実は一応の解決策はあります。

 

人から、或いは団体(学校)などから習っていると言えば解決することがあります。

何故か分かりませんが独学で勉強しているというより、人から習っていると言ったほうが本気度が高いと思われます。(注意:私は催眠術もマジックも独学です)

 

ただし!嘘は駄目です!

嘘を付くと、「マジシャンの罪悪感」と呼ばれるモノが発動し、無意識に嘘だと伝わることがあります。

特に催眠術では変性意識状態で活性化されると言われる無意識はそういったものに敏感であると言うのが通説になっているからです。

 

極力嘘を付かずに自分がちゃんと催眠術をやるという人であることをプレゼン出来るかが重要になってきます。

嘘をつかずに本当のことを隠すというのはマジシャン(特にメンタルエフェクトをやる人)がよくやる手なので、そちらを参考にすると尚良いかと。

 

次に環境づくりですが、相手が相手の内面に集中できる環境であれば場所はどこでも構いません。

人によっては外界からちゃんと隔離された空間で二人きりで無いと掛からないという人も居ますが、少し騒がしい居酒屋のような空間でも掛かる人は掛かります。

そのへんは掛かる人の集中力と想像力に関わってきます。

 

相手が異性の場合、密室に二人きりという状況は緊張して掛かりが悪くなる場合があるので、異性を相手にする際はその場に数人居たほうが良いとも言われています。

 

それと、極力事故が起きないような場所でやるべきです。

例えば脱力して姿勢を保てなくなったばあいの支えはあるか(或いは自分が支えるだけの筋力があるか、手が届く位置にあるか等)、うっかり何かを倒したり壊したりしないか、不測の事態により周りの人に危害を与えることがあるかを配慮すべきです。

 

ちなみに、海外で催眠状態になった人が意外な行動を取るという暗示により、隣の人に暴行を加えるという事件があったそうです。

 

また、精神疾患者、或いは通院歴、服薬歴がある人にも催眠術はすべきではありません。実際の原因とは断定されていませんが、催眠術のショーの後に鬱が再発し自殺したという事件がイギリスであったそうです(この事件により催眠術をやるための免許が出来たんだっけな?)

 

3つ目の術者の服装と態度についてですが、前述で軽く触れたとおりです。

初学者だからと言って自信の無い態度では、被験者の信頼を勝ち取るのが難しいです。

初学者だから自信が無いと言う気持ちも分からなくありませんが、初学者ということは多少なりとも勉強をしているわけで、少なくとも被験者よりは催眠に関する知識があることに自信を持ったほうが心の持ちようとして良いです。

(逆に言うとネットの動画等で中途半端な知識を仕入れてやろうとするほど愚かなことはありません。最低限、催眠術を行使する事ができるだけの知識は身につけるべきです)

 

どうしても自分の能力に自信が無い方は、是非私のところで勉強しに来て下さい。

ちゃんと勉強したという経験は自信につながります。

もちろん私のところではなく、他のところに行っても構いませんし、独学でも自信が得られるのであれば、わざわざ習いに行く必要もありません。

(そもそも私は労働意欲が低く、働く時間を極力少なくするためにレクチャーなどの単価は結構高めです)

 

見た目に関しては、服装と体型、手、靴に気をつければよいかと思います。それと匂いですね。

手は肌と爪に注意すれば良いかと思います。

 

匂いは汗臭いのはもちろん駄目で、香水がキツすぎるのも集中が妨げられるのであまり良くありません。

 

服装はスーツやテーラード系でややかっちりしている方が楽だと思います。

海外の催眠術をやるメンタリストは大体かっちり系が多いこともそれを証明してるかと思います。

 

もし医師という立場や、セラピストと言う立場であればそれに相応しい制服があるかと思います。

制服は手軽に信頼を得やすいアイテムですが、立場と資格によってはただのコスプレに成り果てるので注意が必要です。

 

十分な説明

私が気をつけていることです。

これはエリクソンの考え方の影響ですが、催眠術をする前に、催眠状態では何が起こるかを説明し、被験者にどこまでやっていいかの同意を得るべきです。

変性意識状態の被験者は判断することが出来ないからです。

 

催眠では無意識に許可していることしか出来ないので、特に許可は必要ないと考えている人もいるそうですが、私はそうは思いません。

 

人には言えない性癖がある人は、それを公に知らしめることを望んでいませんよね?

人には言えないけど、誰かに言いたいと思っている秘密と言い換えても良いです。

 

無意識が望んでいるからと言って、その人が社会を生きる上でそれが詳らかにされるのを望んでいるとは限りません。

 

無意識が許可していることをやらせることによって被験者が不利益を被る場合があります。

不利益が出るような暗示は掛かりにくい傾向はありますが、念を押すべきですし、不利益が後から判明した場合、その人は二度と催眠状態にならない可能性もあります。

 

何か暗示を与える時は、催眠状態になる前に何が起きるかを説明し、許可を得るべきでだと考えています。

 

 

今、書いた文章を読み返しているのですが、思ったままに書きすぎて若干読みにくいですね/(^o^)\

書き直す気力があれば、そのうち書き直すかもしれません。