2種類の催眠術と聞いて何を思い浮かべますか?

 

古典催眠と新催眠でしょうか?

 

今回は古典催眠と新催眠についてではなく、掛かるまでのプロセスで2つに分けることが出来るというお話です。

私がふと思ったことなので特にソースはありませんし、証明された理論でもありません。

 

この投稿をするにあたり、2種類について特に名称を決めていなかった事に思い至りました…どうしませう…

 

ここは便宜的に仮名を付けます。

タイプ1:シャワー型

タイプ2:風呂型

何とも締まらない名称に決めましたが、勢いとノリで決めたので特に気にしないでください。

 

それぞれどういうことか説明しますと…

シャワー型:

情報を大量に浴びせて、脳がオーバーフローすることでトランス状態へと導く手法。

 

風呂型:

被験者の集中力を高め、徐々にトランス状態へと導いていく手法。

風呂型の場合は最終的にバスタブが溢れるイメージを持って頂けたら良いかと。

 

どちらもトランス状態へと入るプロセスですが、結構印象が違うと思います。

 

前者は他者催眠に多く見られる手法で、後者は自己催眠で使う手法です。

 

全ての催眠は自己催眠を導くものと言う考えが気に入っているのもあり、後者の方法が個人的には好きです。

ただ、暗示誘導に対する感度が悪い人や、時間を節約したい時、また抵抗が強い人にやる場合は前者のほうが容易な場合もあるので、どちらが優れているかということ恐らく無いと考えています。

 

いずれにせよ一旦トランス状態へと入ってしまえば、よほど何か拒絶感が生まれるような出来事がない限り2回目はすんなりと導入出来るケースが多いですしね…

一番最初の催眠誘導の方法として2つのタイプがあるということです。

 

この2つのタイプの存在を感じていることにより、私は変性意識状態とトランス状態が微妙に違うという感覚を持っています。(海外の文献では分けて記述されることがあるというのも理由ですが、今回は実感的な話として)

 

通常状態からトランス状態へ移行する間の状態全てを変性意識状態だと考えています。

つまりトランス状態と変性意識状態はイコールというよりは集合的な概念であるという考えです。なので一部を切り取って見た場合トランス状態=変性意識状態とも言えるので、そこが混乱の原因ではないかとも思っています。

変性意識状態∋トランス状態∋催眠状態

トランス状態と催眠状態も厳密にイコールではなく、トランス状態の部分的な発露として催眠状態が存在していると考えているわけです。

 

トランス状態は極度の集中状態であると言えます。

この極度の集中状態を作り出すための手法として、催眠術があり、その中で2つのアプローチ、シャワー型と風呂型があるという考えです。

 

ちなみに、アプローチが2つ有ると言っても、それぞれ単独で使わなければならないと言うことはありません。

むしろ両方を併用したほうがより誘導率が上がるはずです。

 

ミルトン・エリクソンの催眠誘導はこの2つの手法をうまく使っていると感じます。

最初は被験者の集中力を高めるようにしていますが、変性意識状態がよりトランス状態に近づくタイミングで一気に大量の情報を浴びせるというケースがしばしば文献上で見ることがあります。

エリクソン催眠で有名な許容語を使った暗示、自然アプローチ、散在、混乱技法という流れは正にこの2種類のアプローチを同時に使っているケースです。

 

この2つのタイプを理解した上でスクリプトを考えてみるとより誘導率の高いアプローチが出来ると思うので、是非活用してみて下さい。

 

 

個人的な経験ですが、風呂型の誘導から入った方が被験者の負担が少なく、より深く掛かりやすい傾向があると感じています。

 

また、私の催眠術の誘導率が比較的高いのはこの風呂型アプローチを重視してるためかも知れません。時間は掛かるのでショー催眠ではあまり使いませんが、それでも意識して被験者がより深く集中できるような工夫は出来る限りしているつもりです。

 

 

 

 

(JEAN)

 

 

 

 


詳しく知りたい方はこちらの本がオススメです。

ミルトン・エリクソンの催眠療法入門

エリクソン催眠の基本的な技法とその意義について簡単にまとめられている入門書です。