年末年始が微妙に忙しくて、ブログの投稿が減っている男ジャンです。

 

少しだけ時間の余裕が出来たので今がチャンスと思いました(゚∀゚)

 

今回する話は、今度出そうと思っている催眠術に関するレクチャーでも触れようと思っていたポイントです。

ちなみに、催眠術に関するレクチャーも今は全く手が回らない状態な上、内容をまた大幅に見直そうと考えているので、もう少し掛かりそうです/(^o^)\

 

催眠状態についてのお話です。

よく話題に上がるのは以下の3つだと思います。

・催眠状態とは

・催眠状態の有無

・催眠状態と集中状態

 

この辺は割りと適当な知識が出回っていたり、催眠術師ですら誤解している部分が多いように感じます。

 

また、私の知識自体も完全に正しいとは限りません。

引っかかりを感じた人は海外の専門書やレポート(論文)を見て下さい。

特に西暦2,000年以降、MRIやPET等の分析機器を使い、脳の状態が観測出来るようになったため、ここ15年では飛躍的に研究が進んでいます。

(2015年前後では、特定の暗示により脳の特定部位の血流が変化するこが発見されました)

 

 

催眠状態とは? その有無

実は未だに良く分かっていないというが現状です。

一応、催眠に関する定義はあるのですが、以前も話した通り、本の見開き1ページ以上の長たらしいものですし、催眠状態に関する定義は更にはっきりしていません。

 

催眠状態なんてものは存在しないという意見まであるくらいです。

 

催眠状態では、身体的な変化があることや、脳が特殊な状態にあるという報告があるため、それが催眠状態が存在するという主張の根拠となっています。

(これは、脳が暗示に対して反応して起きる、通常でも見られる反応の組み合わせではないか?という反対意見もあります)

 

ただ、いずれにせよ最近の主流は、とりあえず催眠状態もあるでしょう、と言うものです。

 

便宜上、身体的反応がある状態や、通常の反応では今の所説明できない状態をまとめて催眠状態と言うのが最も近い感覚です。

 

 

もちろん、術者は催眠術中に被験者の脳の状態を観測する術がないので、身体的な反応を基に催眠状態であるかどうかを反応します。

よくある指標として幾つか書き出すと…

・顔筋の平板化

・手足の硬直

・呼吸と心拍の変化

・声質の変化

・視点の固定化

・筋肉の弛緩

・弛緩

他にもまだまだありますが、長くなるのでこの辺にしておきましょう…

 

「手足の硬直」と「弛緩」の様に矛盾した反応が見られることもあります。

ここからも分かるように催眠状態というのは非常に曖昧な物です。

また、催眠状態にしなくても、催眠術中に見られる現象のほとんどが起こせる、というのは広く知られています(少なくとも英語話者で催眠をやる人はほぼ知っている可能性があります)

 

 

催眠状態と集中状態

よく「催眠状態は一種の集中状態である」という意見を目にしますが、現在ではこれは支持されていません。日本以外では(゚∀゚)

 

催眠は意識レベルが下がった状態、集中とは逆の反応だというのが最も支持されています。

 

日本では未だに「催眠状態=集中状態」という認識を持ってる人が多くいますが、これは恐らく、催眠状態にする過程で集中状態を作り出す誘導方法が一般的なため、それをみて「集中状態」だという考えに至ったのだと思われます。

 

また、脳はシータ波が優位な状態にあることも、集中状態ではないという根拠の一つになっています。

シータ波はリラックスしているアルファ波と睡眠状態のデルタ波の中間であり、寝落ちしそうな状態から軽い睡眠(うたた寝)くらいの状態で優位になる脳波です。

 

簡単に言うと、脳がボーッとした状態です。

また、催眠状態では、被験者は術者に対して集中しやすい状態にはなっているものの、平常時に集中するよりも低いレベルの集中です。

 

一部を切り取ってみたら確かに集中しているように見えますが、総合的に見た場合、催眠状態は意識レベルが下がった状態と言えます。

 

 

つまり、催眠術をする際は集中状態を作るのではなく、意識レベルを下げるための工夫が必要にななります。

一点に集中させるのも、そのための手法の一つということです。

 

 

ちなみに、某メンタリズムで有名なM氏は、催眠状態を「極度の集中状態から、脳がバーストした」状態だと言っていましたが、これもある意味正しい感覚だと言えます。

極度の集中状態は長くは保てませんし、その性質を利用した誘導方法もあります。

(というか、大体がそうなんじゃないでしょうか?)

 

 

日本で手に入る催眠関係の本、特にメディアに出るような催眠術師が書いた本は、70年前くらいの理論がベースになっていることが多々あります。

書かれたタイミング的に、変性意識状態についての誤りがあるのは別に良いとして、現在ではほぼ支持されていない理論が多分に使われていたり、トランスという現在の(日本以外の)催眠術界ではほぼ駆逐された言葉を平気で使っています。

 

尚、エリクソン派はまだトランスという言葉を使っていますが、彼らの言うトランスは意味の範囲が非常に広く、駆逐されたトランスとは意味が違うようです。

 

それと、某日本で割りと有名なH氏の本で、エリクソン催眠について言及があり、そこではメタファー(比喩)の方法として、H氏が「あなたはモグラです。地面をどんどん掘って深いところに〜」という方法を紹介していました…

エリクソニアンアプローチを少しでも知っている方ならわかると思いますが、これメタファー(比喩)の方法では無いんですよね…その程度の認識でよくエリクソンの方法だなんて言えたものです。

 

これくらい日本の催眠関係の一般書籍や催眠術をやる人たちの語る知識は古く適当なものです。そして、その人達はそこそこの知名度があるため、それを聞き、読んだ人もまた間違った知識を得てしまうわけです。

 

最近も、「催眠術を覚えるにはどの本が良い?」と聞かれましたが、私の答えは「催眠術を掛けるだけなら、その辺の適当な本を読んで、20人位に試せば、1人くらいは掛かるはず」というものでした。

一般書籍は知識が古いだけであり、掛け方そのものは根底の理論が間違っているにせよ、使えるものです。

 

伝統的アプローチと現代的アプローチの差は、天動説と地動説くらいの差です。

現代人であればこれは大きな違いに感じますが、当時は簡単に観測しただけではどちらも大差はなく、人々の生活において特に不都合も無かったと思われます。

 

つまり、催眠術を掛けてみたいだけ、という初歩的な段階ではどちらの考えをベースにしても大差ありません。そこから更に発展していった時にはじめて問題が出て来る程度の差です。

 

ちなみに、最も日本で知識を保有しているであろう人たちは、基本的にある学会に属しています。そこでは会則で、娯楽としての催眠術の使用が禁止されているので、ほぼ表に出てきません。

 

日本でも娯楽系と医療系はあまり仲が良くないようですね。

海外の催眠術事情と違いがあるとすれば、この二者間で知識の格差がかなりあるということくらいです。娯楽系の人たちは抗議されるほど相手にされていないとも言えます(水面下ではどうなっているか知りませんが)

 

これはある意味チャンスです。

だからこそ催眠に関するレクチャーを出そうと考えたわけです(゚∀゚)

 

 

 

(JEAN)